背中の筋肉:僧帽筋のデータ
背筋(ハイキン)という言葉がありますが、実際には背筋という筋肉はなく、背中の筋肉の総称となっています。
背中の主な筋肉は広背筋、脊柱起立筋群、僧帽筋の3種です。
(脊柱起立筋群は複数の筋肉の集合体なので厳密には3つではないのですが)
今回はそんな背筋の中でも肩甲骨との関連性が深い僧帽筋を解説していきます。
・基本データ
僧帽筋は上部、中部、下部の3部に分かれる筋肉で、それぞれ作用が違う筋肉です。
(一応図では白線で3部に分けてます。)
・上部繊維
後頭部、頚椎の後ろから鎖骨の外側へ付く。「肩甲骨の挙上」という動作を行います。簡単に言うと肩をすくめる動きです。(鎖骨と肩甲骨は全体で繋がってるので、鎖骨に引っ張られる形で肩甲骨が動きます。)
主にシュラッグなどで鍛えられます。
また、基本的に「肩がこる」ときにこっているのはこの上部繊維です。
・中部繊維
主に胸椎の上の方から出て肩甲骨につきます。肩甲骨を寄せる動作を行う部分です。(肩甲骨の内転といいます)
懸垂などで鍛えられます。
・下部繊維
胸椎の中・下の方から出て肩甲骨につきます。肩甲骨を下に引く動作を主に行います。(肩甲骨の下制といいます)
主に懸垂などで鍛えれますが、あまり運動の中心になる部分ではなく、むしろ動作中に肩甲骨を固定する役割が多いです。
・日常の動作
- 重いものを持ち上げる時に肩甲骨を固定する。
- 泳ぐ動作(バタフライなど)や、ボートなどのこぐ動作。
・ストレッチ方法
・上部繊維
- 腰に手を回します。
- 首を回した腕と反対方向に倒します。
- 腰に回した手と反対の手で首を倒した方向にストレッチをかけます。
・中部繊維
- 体の前で両手を組みます。
- そのまままっすぐ前に伸ばします。
- しかっり肩甲骨を開きながら伸ばし切ります。
・下部繊維
- 体を横向きにしてベッドに横になります(側臥位)
- 上にした腕を垂らします。
- 反対の手を垂らした方の肩に置き、そのまま引っ張ってストレッチをかけます。(下向き+頭上方向に引っ張る)
・まとめ
余談ですが僧帽筋の名前は「僧」侶の「帽」子に形が似ていたから付いた名前だそうです。
すべての筋肉の中で最も肩甲骨に関与する筋肉です。肩甲骨は腕を使う動作ではほぼ関与しています。つまり僧帽筋を鍛えれば肩甲骨のコントロールが容易にできるようになり、他のトレーニングの効果が上がったり、ケガの予防にもなります。
特に男性の場合は背中の厚みをつけることもできますので積極的にトレーニングに取り組みましょう!
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