スポーツの瞬発力を上げたいなら、瞬発力を鍛える「筋トレ」をしても無意味です

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どうも、力はあるけどスピードはない、典型的なパワータイプの脳筋です。

スポーツをしている人なら「瞬発力をつけたい!」と考える人は多いと思います。

サッカー、野球、テニス、バスケ、卓球、ボクシング、短距離走など、むしろ瞬発力のいらないスポーツの方が少ないでしょう。

(長距離走くらいしか思いつかん)

 

しかし、「瞬発力の鍛え方」とかで検索しても、だいたいは「筋トレでの瞬発力の鍛え方」がヒットするはずです。

これも「瞬発力を鍛える方法」には間違いないんですが、

  • スポーツなどで言われる一般的な 瞬発力
  • 筋トレなどの筋肉の解剖生理学で言う 瞬発力

では大きな違いがあります。

今回はこの2つの意味、違いを解説しつつ、それぞれの瞬発力の鍛え方を説明します。

 

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筋肉の瞬発力=筋力

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筋トレ(筋肉)で言う瞬発力は「短い時間に発揮できる力」のことで、単純な「筋力」を指しています。

 

筋肉には

  • 白筋(速筋、タイプⅡB)
  • 赤筋(遅筋、タイプⅠ)
  • 中間筋(タイプⅡA)

の3種類があり、それぞれ

  • 白筋=持久力は無いが、瞬間的な力は強い
  • 赤筋=瞬間的な力は弱いが、長時間、力を出し続けられる
  • 中間筋=瞬発力、持久力のどちらもある程度両立している

という特性があり、「筋トレでの瞬発力を鍛える!」は白筋を鍛えることを指しています。

 

一般的には 瞬発力 と言うより 筋力 と言うことの方が多いでしょうが、運動生理学では瞬発力と表現します。

(このへんもややこしくしている原因でしょうね)

 

筋肉の瞬発力=白筋を鍛える筋トレ

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具体的な鍛え方は、

1RM(1回が限界の重量)の90%以上の重量を限界まで(1~2回)を3~5セットほどやります。

このときセット間の休憩を長め(1~2分)にとり、毎セット筋肉を回復させながら行って下さい。

 

少ない回数でいいので、筋肉が出せる最大の筋力を出す

休憩が長いのも、疲労がたまって最大筋力が出せないなら、出せるようになるまで休憩させて、最大の力を出させるためです。

 

これが「筋肉の瞬発力=筋力」の鍛え方の基本です。

 

白筋を鍛える≠白筋の筋肥大

瞬発力をつかさどるのは白筋なので、「瞬発力を鍛える」とは「白筋を鍛える」ことになります。

ここで注意点ですが、同じ白筋を鍛えるのでも「筋力」と「筋肥大」ではトレーニング法が異なります。

 

一般的に筋トレと言えば筋肥大で、この筋肥大でも白筋をトレーニングします。

筋肥大目的のトレーニングでは、10回程度が限界の重量で3~4セット。

セット間の休憩は短めに行うのが基本です。

よく言われる「10回3セット」なんかがこれですね。

 

これは筋繊維にダメージを与えたり、疲労物質によるストレスを与えることで、筋肉を修復させる=その過程で大きくするための方法です。

 

ですが、瞬発力を鍛えるのが目的の場合、「筋肉の収縮する力そのもの」を鍛えるのが目的です。

  • 回数は少なくてもいいので全力で収縮させる
  • 休憩は長くていいので、毎回出せるだけの力を出す

瞬発力強化でも、筋肥大でも、鍛えるのは同じ白筋です。

だからといって、トレーニング内容は全然違うので注意してください。

 

スポーツ(一般的)の瞬発力=神経の伝達速度

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スポーツマンの言う瞬発力は、上記の筋肉の瞬発力とは大きく異なります。

最初に結論だけ言っておくと、「神経の正確で素早い伝達」がスポーツなどの運動での瞬発力です。

 

多分ですが、多くの人がイメージする瞬発力って

  • 素早い反復横跳び
  • 短距離走などでスタートダッシュからトップスピードにのるまでの時間
  • サッカーやバスケのステップ・切り替えし
  • テニスや卓球での素早い反応・サーブ
  • ボクシングでの素早いパンチ

この辺りだと思います。

 

これらの大きな要因は、はっきり言って「筋力」ではないです

もちろん筋力も重要ですが、それ以上に大事なのがさっきも言った「神経の伝達(インパルス)」です。

 

筋肉が動くのは、脳からの命令が神経をとおって筋肉に伝わったときです。

当然ですが、このときの時間が短ければ短いほど、筋肉は速く動けます。

神経から命令が届くのに2秒かかるのと1秒かかるのでは、後者の方が1秒分速く動けますよね?

(実際にはこんなに時間はかかりませんが理屈は一緒です)

 

上記のスタートダッシュを例にすると、

  1. スタートの合図をキャッチ
  2. 脳から足の筋肉などに命令
  3. 命令が届いて動き出す

この間の時間が短いほど動きだしが速くなります。

 

また反復横跳びの場合、

  1. 右に飛ぶ
  2. 次は左に飛ぶよう脳から命令
  3. 左に飛ぶための筋肉が働く

のように、連続した動作でも同じことです。

 

筋力あっての話ではありますが、動きの素早さ、反応の速さとなると、1番大きな要因は「神経」にあります

そういう意味で、上記で説明してきたような瞬発力を鍛える「筋トレ」は、スポーツの瞬発力をつけるのには無意味なのです。

 

スポーツでの瞬発力の鍛え方=神経の反応速度を鍛える

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スポーツなどの運動速度の上げ方はシンプルで、早くしたい動作を全速で繰り返しやってください

  • スタートダッシュを早くしたいなら、その動作を全速で
  • ボクシングのパンチを早くしたいならパンチを全速で
  • テニスで素早くボールを拾えるようになりたいなら、ステップ動作を全速で

という感じです。

必ず早くしたい動作で行ってください

それ以外の動作でやっては意味がないです。

(理由は後述します)

 

神経は繰り返し使われることで発達して太くなっていきます

なんども使われた神経は太くなっていくのですが、「神経の伝達速度は太い神経ほど速い」という特徴があります。

どんどん神経を太くすることが、神経の速度を上げるトレーニングになるのです。

 

ただ、なれた刺激ではなかなか神経は発達しません

(それまでと同じ刺激=発達しなくても十分伝達可能なので、発達する必要がないからです)

 

神経の伝達速度を上げたいなら、「それまでの速度では遅い」と体に思わせなければいけません

だからこその全速なのです。

極端な話、100mダッシュ7秒だった人が6.8秒ではしれれるようになったなら、

7秒台で走っても神経は発達しにくいでしょう。(疲労具合とかにもよりますが)

 

筋トレの筋肥大に比べるとわかりにくいですが、これはすでに皆さんも経験しています。

身近なところだと「歯磨き」も、なんども反復しているから神経が発達した結果です。

右利きの人が左手で歯磨きをしても、非常に動作は遅く、ぎこちなくなるでしょう。

右手は動作を反復しているので神経が鍛えられていますが、左手の神経にとってはそれまでにない動きですからね。

これもスポーツで素早く動く瞬発力と原理は同じです。

 

運動のスピード≠筋力

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筋力があるほど力は強いでしょう。

しかし、「筋力があるほど動作が素早くなるか?」というと答えはNOです。

 

ここをかん違いしている人は非常に多いんですが、あなたの運動スピードは筋力を増やしても上がりません。

(私の職場にいるような80~90代のおじいちゃん、おばあちゃんなら筋力も足りないかもしれませんが)

 

学生のころ、体育で明らかに他より運動神経があって、動きの素早い人(=瞬発力のある人)がいたと思います。

このような運動神経のいい人でも、筋肉ムキムキというわけではなかったはずです。

 

ここからも分かる通り、素早い動作に必要なのは筋肉ではありません。

筋力をつけても多少は速くなるかもしれませんが、もっと重要なのが「神経」です。

 

皆さんも「無駄な筋肉をつけるとかえって遅くなる」と聞いたことがあると思います。

この「無駄な筋肉」とは「その動作で使えない筋肉」という意味です。

仮に足の筋力をつけても、走るときにその筋肉をうまく使えないのであれば、それは脂肪と同じ「重り」です。

しかし、ちゃんと使うことができれば確実に走るのは速くなるでしょう。

 

この「筋肉をうまく使えるかどうか」を左右するのが、「神経が発達しているかどうか」です。

 

スポーツでいう「瞬発力」ってそんな単純なもんじゃない

運動スピードに必要な神経の働き:筋肉の力を「抜く」

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難しいのは、神経を発達させたからといって、その筋肉の全ての動作が早くなるとは限らないということです。

 

例えば、上腕二頭筋の神経を鍛えたからと言って、上腕二頭筋の動作全てが速くなるわけではありません。

これはイメージしにくいかもしれませんが、何か動作をするときに重要なのは筋肉の力ですが、それと同じくらい「筋肉の力を選択的に抜く」のも重要です。

 

たとえば「走るとき」。

太ももの大腿四頭筋や、お尻の大殿筋の力を使って、思い切りスタートダッシュしたとします。

もし、このときにそれぞれと拮抗する筋肉。

(大腿四頭筋は膝を伸ばす筋肉なので、その反対の膝を曲げる筋肉 など)

これらの力も適度に抜いておかないと、走るときの邪魔になります。

この力を抜くのも神経の伝達です。

 

素早く動くには「素早く筋肉を使う」のと同じくらい、「素早く関係ない筋肉の力を抜く」必要もあるわけです。

 

運動スピードに必要な神経の働き2:ほかの筋肉と「タイミングよく連携させる」

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加えて、ほかの筋肉との連携も必要になります。

先ほどの「走る」では大腿四頭筋、大殿筋を例に出しましたが、この2つのタイミングも合わせないといけません。

 

しかも、実際の走るときに使われる筋肉はこんなもんじゃありません。

足の筋肉はもちろん、固定するための体幹も、バランスをとるための腕や首の筋肉だって使っています。

 

これらすべての筋肉ともタイミングよく連動できてないといけませんし、そうなるとこれらの筋肉も鍛えられている必要があります。

「足を速くしたい!」と思っても、足の筋肉・神経を鍛えるだけではダメなのです。

〝スポーツでの瞬発力の鍛え方”で「その動作でないといけない」と書いたのはここが理由です。

 

サッカーの練習してバスケがうまくならないのと同じです

「早く走る」を例にすると、必要な筋肉は

  • 足腰(お尻、太もも、ふくらはぎ・・・)
  • 体幹(背筋、首)
  • 肩周り、腕

など、おおまかな部分でこれぐらいです。では、

  • 太ももを鍛えるためにスクワット
  • 背筋を鍛えるためにデッドリフト
  • 肩周りを鍛えるためにショルダープレス

といったことをやって走るのが速くなるか?

なんとなくですが、走るのが速くなるとは思えませんよね。

 

結局のところ上達させたい動作があるなら、その動作を繰り返し練習するしかないんです。

タイトルにもした通り、サッカーを練習してもバスケが上手くなるわけがないのと同じ。

筋トレをすればその筋肉はつくし、その動作はうまくなるけど、関係ない動作までは上達しません。

こう聞くと当たり前なんですけどね。

 

終わりに

「瞬発力」と言っても、その意味は人によってまちまちです。

とくにスポーツの瞬発力は、足の速さなどのスピードはもちろん、反射神経や反応速度も含んでいることが多く、筋力だけで説明できません。

 

スポーツでいう瞬発力は、

「選択的に力を入れて、余計なところからは力を抜いて、他の筋肉との連携も適切に行える。」

これらの処理が全てできて、初めてなりたちます。

 

とくに部活でうまくなりたい学生は、「筋トレすればなんとかなる」と考えがちですが、人の体(スポーツ科学)はそんな単純なもんじゃないのを覚えておいてください。

上手くなりたいスポーツがあるなら、その1回1回の動きを全力でやる。

これをおろそかにして筋トレしても結果はついてきませんよ。


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